建築家と建てる家 建築家との家づくり > クライアントから > クライアントから07:MACHINE HEAD
MACHINE HEAD
山岡 さん
場所 | 東京都町田市 | 竣工 | 2008年4月 | 職業 | ゲームクリエーター & ミュージシャン |
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建築家と
の出逢い
「自分が住みたい家がない」のと同時に「自分が住みたい家があるから」という理由も両軸で持っていたので建築家と家を建てる事を考えるようになりました。
建築家なら「家」という人にとってはある種の巨大な「出来事」を共に起こしてくれるはず、という期待の裏で、建築家とのコミュニケーションエラーが不安ではありました。
実際に会ってみて、前田さんの建築に対するモチベーションの高さと意識に共感し、きっと前田さんなら、自分の意図を理解して頂けるだろうという確信が得られたので、前田アトリエに決めました。
家づくり
への想い
日常を「家」と「外」と分けたとき、「外」での活動は、仕事や人とのコミュニケーションなど社会生活を行う場所。
そして帰還する「家」は、その翌日にも行う活動の給油場所のような場所にしたいと思っていました。
さらに給油もすれば、翌日に備えた鋭気を養う場所でもあり、戦略や思考を行う場所でもあります。
もちろん休息もするかもしれませんが、比重の重きは次の日、また更に云えば未来に向けての力を蓄える場所です。
家という存在がベース基地として「守る」姿勢ではなく、その家自体も一緒に戦える、まさに「空母」のような存在にしたかったんです。
想いや夢
を形に
出来上がった模型やグラフィックスを見た瞬間、まさに思い描いていた通りの建築でしたので、びっくりしました。
びっくりというのは、前田さんの施主である私の意図の汲み方が完璧であったことです。
「人の思い」を形にする、それも家という巨大な造形物を意図通りに組み立てる、建築家としてのリスペクトを感じたのを覚えています。
ここだけ
の空気
MACHINE HEADは私自身が想像していた理想の家になりました。
屋内だけでなくテラスも含めて敷地内全部がお気に入りです。
なぜなら一番自分が住みたい家を作って頂いたので、一番、二番はないんです。
それぞれの方で捉え方は違うと思いますが、私は多くの家が「家に住まわせられる」感じがしてなりません。
どんなに綺麗な家でも、デザインが斬新でも、人間が住まわせられる感じがしています。
でもこの家は「自分が住んでいる」感覚でいられることに幸福を感じます。
家というと「ソファーをここにおいて、キッチン周りは〜な感じで〜」と、目に見える物体や造形を想像してしまいがちですが、前田さんの家は、空間を描くための物体、造形であることを強く感じます。
空間が広い、狭い、ではなく「空間に生きる」ことを家という場所に用いて、そこにいる人の存在を大切にする。
まさに建築でありながら「人」を描いているんだなと思いました。
この家に住んでから、交遊関係が増えたり、海外へ出向く事が多くなり、以前よりも更に未来へ向けての自分の背中を押してもらっている気がしますね。
まさに「空母」としての役割を叶えてもらっています。
家づくりの
苦労と喜び
家に使用する素材の選定やコストの兼ね合いなどの苦労もありましたが、施工を迎え、土地の掘削から鉄骨立ち上がり、コンクリートが流し込まれ、外壁がはまり、電気がつながっていく間の、何かが生まれる瞬間までのカウントダウンがたまらなく楽しかったです。
また、施工を開始してからアトリエのスタッフ方から日報として、毎日のように家の施行状況の報告を頂く事に感動しました。
「図面を引いて終了」ではないアトリエの姿勢に感動したことを覚えてます。
建築家と
過ごした時間
人生には、色々なトリガーがあると思います。
学校に入学、こどもの誕生、仕事の成功など、人にとっての起点や分岐点にもなる出来事です。
アトリエとの出会いから竣工までは人生の大きなトリガーになったと思っています。
この体験があったから、今の自分も少なからず存在しています。
前田さんと家を建てるという意味を感じ、そこに住まう自分は、どんな施主よりも幸せなんだと感じています。
「素敵な家に住みたい」のは、きっと誰もが共通する意見だとおもいます。
ただ、この「素敵な家」から、どれだけ具体的に住みたい家を自分で考えられるかが、建築家と家を建てられるかにつながると思います。
もちろん建築家とコミュニケーションをとりながら、最終形態である「家」を描く事も考えられますが、やはり最後は施主としての自分にかかってきます。
また、建築家が建築家に家を建ててもらわない限り、建築家と家を建てるということは素人でもあります。
少なからず、素人なりの建築に対する勉強と、知識を得る努力は必要だと思います。
ただ勉強と努力とは云うものの、自分が住まう家へどれだけ興味があるのかという事にもなってきますが。
建て売りを買うのとは違い、長い時間を建築家さんと共に過ごし「家」という完成形を目指して行きます。
ある種のチームワーク、そこには大きなリスペクトも必要です。
ものづくりの緊張と緩和の繰り返し、そこに辛さもあれば面白さもあるのが家を建てることだと思います。
お読みいただき、ありがとうございます。
想い描いた夢を実現するパートナーとして僕達を選んでくださった山岡さんから頂いたメッセージをご紹介させていただきました。
もしも、あなたが、こうした家の建て方にご興味を持たれたならぜひご連絡ください。
そしてアトリエに遊びに来てください。
歓迎します。