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卒塾生インタビュー


野口 修一

実務プロコース 第1期卒業

野口 修一

  • 在塾期間:2013.5-2013.12
  • 入塾時:野口修アーキテクツアトリエ 主宰
  • 現 在:同 上

『もっともっと建築が好きになります』


 --- 建築塾に入ったきっかけは何でしたか?
 野口 入塾のきっかけは、数年前より前田先生のブログを読んでいて、感動して。その頃の自分は、他人からの評価を気にし過ぎていて「どの様な建築を自分が目指しているのか?」見失いかけていました。また、設計事務所での経験もないまま設計者として独立したため、何か基本的なこと−−例えば設計するにあたっての心構えや礼儀作法などが欠けているのではないかと、常々不安な気持ちを抱いていたことも理由の一つだったと思います。
 --- 野口さんは「実務プロコース」(2012年新設)の1期生ですが、既に実務に就いているプロとして、「塾」に入ることに躊躇はありませんでしたか?
 野口 もちろん、躊躇はありました。45歳でしたので、この歳で否定されることに二の足を踏んでいましたが、そんなことでは今現在悩んでいることを解決できるわけが無いと自分に言い聞かせました。それと妻の後押しもあって(笑)、入塾を決意しました。
 --- 半年間受講して、建築塾と大学や他の専門学校、職場での研修などとの違いはどんなところだと感じますか?
 野口 「教える」ということと少し違うような気がします。建築塾は「父親が子供に生き方を身体を張って伝える」という様なイメージです。ですから、もの凄く「情」を感じます。
 --- 確かに、いわゆる大学や普通の塾のような知識・技術だけを淡々と「教える」授業ではないですよね。「実務プロコース」でも、たとえば現場監理のポイントを機械的に列挙していくような教え方ではなく、それらの知識や技術を現場で扱うときの姿勢や意識といったところまで踏み込んで、かつ塾長やアトリエの具体的な経験に基づいた建築実務の“本当のところ”を学べる、という感じでしょうか。 ちなみに、授業の中で野口さんが自分の実務に特に役に立つと思ったのはどんなところですか?
 野口 私にとっては、全て役に立つと思いました。例えば「現場監理の方法」という講義において、具体的なやり方もためになりましたが、それよりも、どういう心持で現場に行き、現場監督や各職方と対峙するのかという姿勢や心構えという精神的なことを教え戴けるのが良かったです。文章の書き方についても、同様でした。そこで学んだことを実践したおかげで、実作コンペ(千葉都市文化賞)にも入賞することができたと思っています。
 --- では、野口さんが建築塾で一番苦労したことは何ですか?また、それをどうやって乗り越えましたか?
 野口 特に苦労したことはありませんでしたが、あえて言うのであれば「距離と日時」です。千葉市から狛江まで通っていたのですが、終電が早く、授業の後にアトリエスタッフも交えて開かれる「宴(うたげ)」に最後まで居れませんでした。それと、授業が土曜日だったので、抱えていた物件の打合せを施主にお願いしてできる限り日曜日にしてもらったりもしましたね。
 --- 毎週の授業と仕事との両立には問題ありませんでしたか?。
 野口 確かに、仕事のやりくりには苦労しました。でも、建築塾でのことが、今やっている仕事はもちろん、今後の仕事のためにもなると思い、出来る限り土曜日は塾の時間にあてるようスケジュールを調整しました。それでも調整できない場合には、塾がきめ細やかに補講を用意してくれていたので、半年間で未受講の講義は一度しかありませんでした。
 --- 忙しくても、きちんとスケジュールに組み込んでいけば大丈夫、ということですね。ところで、建築塾で一番印象に残っていることは何ですか?
 野口 すべて印象深いですが(笑)・・・特に印象に残っているのは毎回の<宴>の時間ですね。
 --- 講義や演習より「宴」で聞いた話、言われたことなどが印象に残っているという塾生は多いですよね。 では、野口さんが建築塾で得た一番大きなものは何でしょうか?
 野口 「世界の見方」です。世界だけでなく、建築、人、もの、それら全ての見方を教えてもらいました。
 --- なるほど。では、それは今の仕事や生活に具体的にどう活きていると思いますか?
 野口 空間や素材について考えるとき、今までと違う方向からも見ることが出来つつあります。人と接するときも同じですね。また、今まで上手く人に説明できなかったことが、見方を変えたことで、徐々にではありますが、以前よりも説明できるようになりました。建築塾に入っていなければ、未だに狭い角度で建築や人、ものを見て、その狭い世界でしか見ることができなかったと思います。
 --- 前田先生はどんな人ですか?また、アトリエスタッフは?
 野口 前田先生は、情に厚い父親のような人です。どんな稚拙な質問にも真摯に応えてくれます。スタッフの方々も、とても丁寧に接して下さいます。
 --- 最後に、過去の自分と同じような立場や思いをもつ後輩や、入塾を検討している方に一言お願いします。
 野口 建築の設計を生涯やっていこうとすると、いろんな不安や迷いが出てきます。それを誰に相談したらよいかもわかりません。そんな不安や迷いに対して、前田紀貞建築塾は前田先生をはじめスタッフの方々が一緒に考えてくれます。そして、同期の塾生も共感してくれます。ただ単にキズを舐めあう様なこととはまったく違い、不安や迷いを「希望」の方向に持って行こうとしてくれます。もっともっと建築が好きになります。そんな想いを感じている方は、一人で悩まずに是非、建築塾の門をたたいて下さい。
 --- ありがとうございました。
 野口 ありがとうございました。

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